花形装飾活字を愛でる その50

少し番外編です。 時代背景とその周辺について、 前に軽くサラっと書きましたが、 もう少し奥に突っ込んで書く事が出来ればと思います。 今回のエンスヘデ活字鋳造所シリーズ60が生まれたのは1820年。 時代は産業革命、新古典主義、ロマン主義(廃墟主義)。 いわゆるゴシックロリータ全盛期時代です。 ゴシックロリータはフランスをメインとして流行したスタイルですが、 近くオランダにもその影響はあったものと考えていいでしょう。 優雅で美しく艶やかで耽美主義的なその文化は、 ある意味での同時期に起こった産業革命からの、 現実逃避であり、 無駄を省きスマートである事で成立する産業に対して、 まるで対抗するように無駄でしかないゴシックロリータ。 それにオランダ王宮文化をサンドイッチしたような環境の中で生まれたのが、 これ、エンスヘデ活字鋳造所シリーズ60なのだと、 ボクは考えています。 その中でいて、 その全てのウマイ部分を吸収し、 出来上がった奇跡なのだとも言えます。 効率的で美しく、その追求は耽美主義的であり、 充分に現代に通じる感性、 すなわちグラフィックデザインに極々近い視点で制作されているのは、 どちらに傾く事ないバランスの取れたこの形状を見ると明らかだと思います。 また、 デザインの起源はバウハウス以降であるとされる場合が多いのですが、 ボクもそうだと考えている1人なのですが、 このように、 何かをチョイスする抜き取るエッセンスを作り出す、 職人ではない芸術でもない、 何か凄くデザイン的発想に近いものが、 バウハウスより100年も前にあったのだとすれば、 その時代の最先端は、 産業革命でもゴシックロリータ文化でも新古典主義でもロマン主義でもない、 ベートーヴェンでもシャーロックホームズでもない、 まぎれもなく花形装飾活字なのだと、 しかもそれが現代のグラフィックデザインよりも優れていて、 中には懐古的、ノスタルジーではない、 時代的背景はあるものの、 充分に現代でも使えるものが存在するという事実なのです。 そして何よりもその発想について言えば、 今の時代的背景や技術を考慮に入れて設計すれば、 現在のリアルタイムの花形装飾活字の誕生は、 可能なのだとも感じずにはいられません。 既にボクの知ってる範囲でなら、 竹久夢二がそれを実現をしています。 先を越されてしまっているのですが、 ああ、 けどこの先は文章にしてもダメですね。 とりあえず次の展開をお楽しみ。 新しいグラフィックデザインの在り方とは何か、 同時にそれを追い求める回答の1つとして、 花形装飾活字があるのだと見ています。 もっと言えば花形装飾活字的であるかな。









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