花形装飾活字を愛でる その205

さうてさうて、「hug」が例に漏れず、fengfeeldesignにとっての花形装飾活字の正式なバージョンアップでした。イラレという自由の海に、ルールを制定したビジュアルを。何もそれは技術や時代の制限を設けるというものではなく、例えば、音楽のように、ルールの範囲内で策定されるべく、用意された芸術のように、イラレという、制限の無いデータを制作するツールに対して、そのツールが持つ特有を利用する事で、より確定された美しさに辿り着くのではないのか、という元に、この「hug」の制作がありました。活版の時は、それが技術であり、その範囲内の美しさを追求したのが、花形装飾活字であったように、今度は、その範囲さえも自由に作る事が出来る訳で、そして、それが水草から始まるストーリーだったので、水草が即興演奏のようなものであるなら、それらを綺麗に見えるように音符ぐらいまで、体裁を整えたのが「fuji」であり、その体裁に譜面というルールを付け加える事により、デザインになりました。この10年間程度を使って自分が何をそんなに花形装飾活字というものに、注いで来たであろう、その何かというのは、自由になりすぎた、グラフィックデザイン、とくにビジュアルの制作に、音楽のような、ルールを設ける事だったのです。それはとても慎重に行いました。ただ、システムを作るのではなく、そこに広大なランダムを設置しなければなりません。そして、その意志が、イメージが、まるで文字を書くがごとく、配置に向わなければならないのです。何処が創作で、何処までが創作なのか、何を用意し、何を筆とし、もちろん、それは、イラレを使えば、サンプリングは無限に広がります。とくに「hug」は、圧倒的に下準備されたもの、という表現が正しいと思います。予め作っておく事の最上級、そして完成形なのです。これから、恐らく、「hug」の種類の違うものを、何種か作っていく事になりますが、それは恐らく、楽器を作る作業に凄く近いのかもしれません。音色の違う、形の違うモノ達をたくさん作っていく事になります。「hug」がちょうど90年代の初頭的な感じですから、時代に合わせた楽器の制作も可能だと思います。あとは、プレイヤー次第。多分、fengfeeldesignの作っている花形装飾活字というのは、使い慣れるまでが難しく、使い慣れると、まるで箸がごとく使用出来るものなのですが、その点で言うと、もしかしたら、kado the 108なんかは、ちょうど善い入口かもしれません。でもまあ、楽器製作者の自分としては、既に、世の中には優れたグラフィックデザイナーという名の演奏者が居るし、もし、この視点でデザインをされている人が居たなら、その人に合わせて、花形装飾活字を作ってみたいなーって気持ちは、今は、強くなっているような気がします。









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